早い物です。もう地震が起きてから2週間経過しました。相変わらず被災地では深刻な状態ですが、八戸は地震前の生活に戻ってきたと思います。ガソリンスタンドの列も短くなり、飲食店も徐々に活気を戻してきているようです。
私も今日は午前の外来の後、午後2件の人工関節手術を無事終えました。いつもの月曜日、1週間のスタートです。さあ今週もスタートだ!と気合いの入る月曜です。なんと幸せなことか。
自粛ムード、重篤な被害を受けた地区の事を考えると楽しめない。もちろんそうですが、経済的な事を考えると、普通に戻った場所では早く元の生活に戻し、楽しみ、活気を戻し、被災地に応援する。そうしましょう。
みんなの幸せが早く戻るように、私は私のできる事をしたいと思います。
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手術を再開した24日(木曜)は当直でした。1週間手術から離れてしまうと随分手術をしていない感じがしました。(もちろん手は普通に動いたのでご心配なく。)なんとなく心配でしたので、患者さんを夜も見る事ができ、当直でよかったです。 そして特に術後経過に問題なく朝を迎えることができました。普通に戻ってきたと日の出をみながらホッと、胸をなでおろしました。充実感と、幸せで、良い朝を迎える事ができました。普通に仕事が出来るって本当に幸せなんですね。
やっと本日から手術を再開することができました。本当にうれしかったです。痛がっている患者様が大勢いるのに、手術ができないという苦悩から解放され、無事人工股関節手術を2件終え、スッキリしたとともに、さらにやる気が出てきました。やはり私ができる事、そしてしなければならない事は手術であることを実感しました。 しかし、医局にもどり、手術の記録をコンピューターに入れている時に震度3の余震です。。。。。。。。。。まだまだ油断はできないのでしょうか?いつまで続くのでしょうか?こればかりは祈るしかないのでしょうか?
今日から3階西病棟再開。整形外科の患者様は、元の病棟に移っていただきました。地震の影響とはいえ、多大なご迷惑をおかけいたしました。病気治療中にもかかわらず協力いただき、ありがたい限りです。外来も通常の状態に戻りました。薬の処方はまだ2週間までの制限はありますが、注射、点滴は正常どおりです。手術予定していた患者様もご協力いただき、連休前までの予定を調整することができました。感謝の気持ちで涙してしまいました。病院の設備はまったく問題ありません。安心し手術を受けていただきたいと思います。 まだ余震は続いておりますが、ある報道によると、余震は地震が起きて変化した地形を、正常に戻すために起こっているということを聞きました。怖がる必要はないのですね。日本そのものが地形を正常に戻すために頑張っているのだと思います。 そう思うとさらに元気がでてきました。
今日は3連休最後の日、朝からガソリンスタンドの長蛇の列は相変わらずですが、病院は落ち着きをもどしました。
時間がありましたので、蕪島の様子を見に行きました。地震後10日になりますが、大きな船が港の上に乗り上げたり、家屋が損壊した状態はそのままでした。しかし、少しずつながら復旧の作業は進行しているようでした。ウミネコはいましたので安心しました。実は、どこかに全部逃げて行ったのではと思ってましたので。
岩手、宮城、福島に比べれば被害は少ないと思います。八戸の復旧を早めに進めて他の地域に元気を与えて上げれるよう、微力ながら私のできることをしたいと思います。
船が陸に乗りあがっています
骨組を残し、損壊した食堂
コンテナが岩場に流されてました
蕪島のすぐしたにあるトイレが崩壊
病棟の患者様は退院、または外泊するなどで、ほとんど不在の状態になりました。今日は午後から急病診療所に外科系の当番を日中担当いたしました。急病診療所は3月11日12日は停電で稼働できなかったのですが、機材の被害はなしとのことです。 地震のための怪我の方はさすがにいませんでしたが、後かたずけの際に火をつけたら、スプレー缶が暴発し顔面に火傷を負った患者さんが来院しました。今後も地震の爪痕が悪さをするのではないかと心配です。まだ余震が続くなかですのでくれぐれも気をつけていただきたいと思います。 海外の友人からも私の事を心配し連絡がありました。このブログでも海外向けに書いてみました。間違いがあったら英語の得意な方は教えてください。
Hi, I’m fine. Don’t worry about me. A lot of my friends living in foreign country concerned about me. So I’d like to say thank you for my friends using my blog. The port of Hachinohe got a damage, but my hospital , house ,colleagues and family are fine. I still vividly remember March 11th. I was in my hospital. The shaking was very big. I can’t stand still. Many books dropped from shelves. The shaking lasted about 3 minutes. I’ve never experienced such an earthquake. Soon after that, Big tsunami hit Japan. Especially, Iwate, Miyagi, Fukushima prefecture got serious damage. Almost all the towns near the sea were swept away. Many people died. The news said that the victims might reach 30,000.This is the worst disaster in Japan. And we still have a lot of problems. Hukushima nuclear power plant, many suffers can’t get enough food, lack of gasoline….etc. But I think Japanese people are strong. We will recover soon. Wish our luck. PS I’m not so good at English. If you find my mistake in English, please let me know. Sincerely yours Kazuaki Fujii
今日で地震発生から1週間です。あっと言う間の1週間でした。いろいろな経験をさせていただきました。そしていろいろな事を考えさせられました。私の日常生活は平常にもどっていますが、報道をみるとまだまだ苦しんでいる方の多さに驚きです。しかも犠牲者は日に日に増加していきます。 入院担当の患者様は本日で9名に。いつもの3分の1くらいです。外来は相変わらずの多さです。 帰り道ではガソリン輸送のトラックを多く見かけました。明日も長蛇の列ができることでしょう。民間放送ではバラエティ番組も再開されてきました。まだ被災者で苦しんでいる方も多いと思いますが、こんな時ですから、テレビの見れる方は、笑うことも必要だと思います。精神面で落ち込む事も多いですから。市内のスーパーでもだいぶ供給が増えてきました。八戸は大丈夫です。 4月に弘前大学主催で、日本手の外科学会が青森市内で行われる予定でした。私がフランスに留学していた時にお世話になった先生も来る予定でしたので、楽しみにしていましたが、本日延期されることがきまりました。この状況では開催不可能でしょう。残念です。
やっと普通に戻ってきたと、感じられるようになりました。ただ、朝病院に行く国道45号線にあるガソリンスタンドでは長蛇の列。今日は早めに出たので通常の時間に病院に到着しました。 患者様にもご協力いただき入院担当患者様は15名になりました。先週木曜以来手術してないので、処置は少なく回診はいつもより早く終わります。経過は皆様良好です。 外来は通常に戻りました。ただ相変わらず薬の処方は14日間まで。遠方から来る患者様にはガソリン不足の中で申し訳ないです。余震は診察中も時々あります。 状況も回復し、来週の木曜より手術を行う予定といたしました。手術があっての自分だということを実感しております。 帰り道では、ガソリンを運ぶトラックが市内で走っているのを見かけました。徐々に回復は進んでいます。 本日の報道では死者、行方不明者1万5千人ということでした。
地震6(16日) 夜はなんとか眠れるようになってきました。しかし余震は相変わらずで朝の余震が目覚まし時計という感じです。 2階の病棟の整形外科患者さんの回診から一日のスタートです。2階の師長さんは以前整形外科の師長として働いていたこともあるので、安心して患者様を任せることができます。回診もスムーズに終わりました。 外来は相変わらずの混みようです。ガソリン不足で通院困難な患者様もいますが、予約していた患者様は9割以上来ていただきました。話を聞くと海沿いに住んでいた方は、 10mの高さの津波が目の前にきて危なかった。船の会社を持っている方は船が流され引っくり返った。など大変な被害にあっている方の多さに驚きです。 でも皆、八戸はいい方だって言います。テレビを見るともっと悲惨な地区が多いです。手術を予定していた患者様には、手術ができない状態であることを説明すると、落ち着いてからじっくり直したいと皆様、痛いにも関わらず、協力していただけております。涙が出るくらいこちらも感謝です。 5時から、ボランティアで避難所として使用されている公民館を訪問いたしました。50名以上の方が行き場所をなくし避難しています。まだまだ復旧は先であることを実感しました。青森テレビの方も来ており本日報道されました。www.atv.jp/news/index.cgi?md=p&id=12720 いち早い物資の供給を切望いたします。
寝不足の日々が続くなか、ガソリンのメーターを気にしながら、病院に向かいました。病院の近くのガソリンスタンドでは朝早くから長蛇の列です。いつもより10分以上遅れてしまいました。病棟の回診を終わり、医局に行き現在の状況を聞き愕然としました。薬、注射、酸素の供給めどが立たないのです。こうなるとまったく手術はできません。来週も無理かもしれません。。。。。。。。。 患者様には大変ご迷惑をかける事になると思います。連休前まで手術予定が満杯になっておりましたが、どのようになるか、めどがたたない現在、ご理解をいただいて、落ち着いてから手術するしかない状況になってしまいました。弘前大学の先生からも情報をいただきましたが、やはり大学でも手術はできない状態とのことです。県内は同じ状況のようです。 20名の術後患者様を担当しておりましたが、可能な方は退院していただき、遠方から来られている方、術後間もない方は別の病棟に移り、私の病棟である3階西病棟は一時閉鎖することとなりました。そして、午前中に患者様の移動を行いました。 午後の外来は再来の患者様が多く、通常の外来が戻ってきた感がありました。その後3階西病棟を通りましたが、明りも消え、誰もいない状態。本当に悲しくなりました。病棟は建物ではなくて、人が作るんだなと、、、、実感いたしました。いつも一生懸命働いていくれているスタッフの顔を思い出しながら、絶対以前よりもさらに活気があり、いい病棟を作り上げることを決心しました。
もう余震にもなれてしまいました。震度3くらいではおどろかない。でも、立っていると酔ってもいないのに揺れているような感じ。いやなものです。いつもどおり、朝8時過ぎから、病棟の回診に向かいました。入院患者さんは問題なし。さて外来に向かおうとした所で院長と会い、手術はしない方向でと決めました。麻酔に必要な酸素の供給のめどが立たないというのです。 午前中の外来は再来の患者様への対応で終わりました。でもこんな時でも以前から股関節が痛くて4月に手術を希望したいと受診された患者様もあり、私の使命の重大さを実感いたしました。 午後になり病院の入院患者様への食事の供給がままならないことが、伝わりました。備蓄でも18日までしか対応できない。自宅に帰れそうな方にはご理解をいただき、また手術の予定もすべて延期の方向で進めることとなりました。本当に悔しいです。しかし自然災害なのでしかたありません。一番苦しいのは患者様達です。 病棟も一部を閉鎖し、一か所にまとめることになりました。 夜、家に帰り報道番組を見るとさらに死者、行方不明者の数が増えています。余震が続きます。余震というと危機感を感じませんが、英語では余震のことをaftershockと言います。こちらの方が危機感のある言葉であることも実感しました。この分だと犠牲者の数もかなり多くなるでしょう。またしても、落ち着いて眠れない夜です。
朝4時半に起きてからテレビの報道をずっと見ました。死亡、行方不明者の数は増えるばかり、さらに原子力発電所の問題も。不安が増える一方です。 眠らぬまま病院に行きました。病棟の患者様は問題なし。ほっとしましたが、さて明日からの手術ができるのか、、、、次の問題が生じてきました。 自宅に帰ってからは久々に普通の生活にもどりました。しかし、すぐ近くの八戸港では津波の被害がおきていることを始めてしりました。これからさらに被害が明らかになるんだろうと思うと気が気ではいられません。
停電は復旧なし。ロウソクの生活です。6時ころからすでに暗闇。余震は続きますがもう多少ゆれても驚かない状態です。電気を辛抱しながらワンセグでテレビをみると死亡者、行方不明者の数が増えていきます。まだ八戸はいい方だと思いながら、暖房もなく厚着をしながら早く寝ることにしました。でも相変わらずの余震。寝た気がしません。普段なにげなくやっていることがいかに幸せなのか、改めて実感しました。 朝4時半に待望の電気がつながりました。寝室のスイッチはonにしていたので、明るくると、すぐ目が覚めました。手をたたいて喜びたくなる気分でした。携帯、iPadは充電のない状態でしたので、即、充電しながら、ニュースを見ました。さらに死者、行方不明者が増えています。まだ八戸はいい方だと実感し、感謝するとともに、悲惨な災害になっている方々の救出、無事を祈るしかありませんでした。 朝からのテレビの報道を見ると、もう眠さはまったくなくなりました。ひどい。。。。。まさかとは思っていましたが被害は広がるばかりです。不安が広がるばかりでした。
地震(11日) 3.11午後、午前中の外来を終了し医局にいる時でした。ゴーっという音とともに机、本棚が揺れ始めました。私自身は地震の経験も多いので多少の事であわてたことがなかったのですが、今回は規模、揺れる時間の長さが経験したことのないものでした。医局の棚から食器、本棚からは本が落ちました。そして停電。これは大惨事と思いました。 前日に2名手術した患者さんがいましたので、揺れが落ち着いてすぐ、病棟に駆けつけました。患者さんは大丈夫。病棟の被害もそれほどなし。ほっとしました。 全体的に状態が落ち着き、帰宅しましたが、停電です。幸い水道は大丈夫でしたので、明りはロウソク、食事は常備していたものですませませました。 夜11時ころ携帯で、病棟は問題ないと連絡がとれましたので眠ることにしました。 被害の状況がまったくわかりません。他の地域が、どうなっているか心配しながら寝付けないまま朝が来てしまいました。 地震(12日,朝) 朝、余震でも起こされ、寝たような、寝いような夜を過ごしました。午前中回診しましたが、患者さんは問題なし。夜勤の看護師さん達御苦労さまでした。いつも土曜に出勤しリハビリを行ってくれる先生方も地震にもかかわらず、ニコニコとして患者さんのリハビリを行ってくれています。レントゲン、CTは動かず急患の要請までは応じられませんでしたが、まずは入院患者さんのことを守らなくてはならないという状況でした。
人工股関節手術の方法については近年確立されてきた感があり、それほど話題にはならなくなってきました。どのような素材を人工関節に使うか?に注目が集まってきているようです。今回の学会のテーマも緩みの生じない人工関節ということでしたから、皆が待ち望んでいることであると思います。でもその素材の多い事。ちょっと驚きました。 現在私は人工関節を入れたら25-30年は持ちますよ、と患者様に説明しています。今後、人工関節は一生持ちますよと、言える日がくること期待したいと思います。
今回の学会期間中に、イタリアで多くの人工股関節手術を行っているべナッツ先生と会食しながら、彼の開発した人工関節についてデスカッションさせていただきました。昨年、沖縄で開催された学会でお会いし、多くのことを教えていただき、この1年で私も使用してまいりました。難しい手術例でも、そのおかげで難なく手術を終えることができ、素晴らしい人工関節であることがわかりましたので、今回は私の行った手術のレントゲンを見ていただき、多くのアドバイスを受けました。今後さらに治療成績を上げる事ができることを確信いたしました。
ちなみにべナッツ先生はイタリアのサッカーチームの長友が所属するインテルのチームドクターだそうです。次回はぜひ私がイタリアに行き、病院の研修のしながら、長友選手の応援もしたいと思います。
会食しながら手術例の検討をしています
記念写真を撮らせていただきました